8月19日~23日までの5日間の夏休みの体験的社会科研修日記 9
タクシーの運転手が名古屋駅へ向かう途中
「名古屋は通過地点で
旅行客のほとんどは白川郷、高山方面や、伊勢神宮や南紀へと向かうが、
名古屋で有名な観光地ははっきりいって名古屋城一つです。」
と説明してくれたことが強く印象に残った。
本来の木造に改築されるという情報も耳に入ってきた。
中京(京都・大阪と東京の両方の影響を受ける。)
ともいわれる名古屋が今後名古屋城を中心にして
どのような魅力的な都市になっていくのか末永くその動向に注目していきたい。
8月22日(木) 見学時間 午前10:20~11:40
東村山ふるさと歴史館
館内の展示物を見学した。
解説がわかりやすく、展示も見やすく工夫され、
地域の特色や変容のようすが手に取るようにわかる。
身近な地域の昔の様子を知るには
このような郷土資料館を訪れるのがベストである。
また村山絣「はたおり体験」のような昔の生活の疑似体験もでき、
郷土への関心と理解が深まる。
東村山市は江戸時代に入り、武蔵野の原野を切り開き、
玉川上水や分水の野火止用水沿いの新田開発をきっかけにして地域が発展していく。
その発展の様子が人々の生活を通してイメージ化できた。
授業の中で、早速生徒に個々の魅力を宣伝したい。
見学後、ガイドブックの見本本のなかで
授業の資料として使える部分をコピーさせてもらった。
東村山ふるさと歴史館パンフレット 2021年1月撮影
新学習指導要領では身近な地域の調査や観察を強調しているが、
地域調査の時間確保、準備、安全対策を考えると
実現させることはたいへんである。
それでも最低限、教師は自ら学区域や学校が所属する地域の主要箇所は
地形図を持ってまわるべきである。
私は今年の6月実施の職場体験のとき
事業所が東村山市内全域に散在していたので、
市内の様子を知るために
その中心部から比較的遠いところに点在する事業所をいくつか選び、
職場体験の当日、自転車に乗って挨拶まわりをおこなった。
その時に短い時間の野外観察ではあったが、
2万5千分の1の地形図を持参しながら
目的地へのルートファインデングと
公共施設(図書館、小中学校、交番、市役所など)の位置や
おおまかな土地利用を確認することができた。
多摩湖に近い地域は狭山丘陵の一角を切り開いて、
急坂の多い新興住宅街になっていた。
眺めも良く東村山市が東京のベッドタウンになっていることも実感できた。
東村山市狭山丘陵の高台に造られた住宅街 2020年7月撮影
八国山緑地 2020年7月撮影
となりのトトロ』のモデルとなったところといわれる。
そういえば、お母さんが入院していた病院は『七国山病院』
東村山駅から自転車に乗って数分で行けてしまう別天地
志村さんも子供時代このような豊かな自然との触れ合いが
あったんだろうなとふと思う。
結局のところ見つからなかったが、
もう少し北東のほうにすすむと八国山緑地など豊かな自然があり、
わずかに里山の風景も残され、
こんもりとした森が見えてくる。
都心の方は平らな土地が比較的多いが、
この周辺の等高線の読み取りは変化に富んでいて面白かった。
地域の全体像がおおよそ把握できたところで、
これからは東村山市民の生活者の視点から
地域の課題(防災、高齢化の問題など)について探っていきたい。
特に身近な地域の学習においては
このように教師自らがある程度前
もって野外観察の体験、資料館の見学、調べ学習をしておかないと
生徒に対してどのような形で授業をすすめていったらよいか
が見えてこないことがよくわかる。
午後1:30~2:40 立川の大型書店で本を探す
下記「中学生にすすめる社会科関係の本を探す」を参照。