中学校社会科の醍醐味
体験的社会科研修のすすめ
・・・一斉授業が輝く
生活者の視点から生きた知識を創る
以下は私が社会科教員退職の前に書いた
実践報告書です。ぜひお読みください。
はじめに
私は本年、令和2年3月31日65歳をもって、
40数年間の社会科教師としての教員生活にピリオドを打った。
特に最後の約10年間は今振り返ってみると
私自身にとって劇的な展開があった。
私が三鷹市内のある公立中学校に勤務していたとき(54歳)、
春先に高血圧症が悪化して結局、
運動系の部活指導を断念することにした。
その結果土日や月曜日から金曜日までの
放課後の時間が
社会科の教材研究の時間にあてることができた。
その当時、2学年を受け持っていた私は
その年の10月実施の都内遠足の担当となり、
東京の名所を下見することになった。
東京には京都ほどの価値ある史跡や文化遺産は、
あまり残っていないのではないかと思い込んでいた私は、
皇居(旧江戸城)や浅草を中心に
明暦の大火(1657) で天守閣が焼失以後再建されていない
旧江戸城の中でも圧倒的スケールで迫ってくる石垣
歌川広重の『名所江戸百景』にも描かれた名景
いくつかの見学スポットを廻ったあとに、
築地を訪れた。
この時の貴重な体験が、面白くためになる授業内容とは
「生活者の視点から生きた知識」を創ることにある
という発見に結び付いた。 ・・・続く