中身の濃~い5日間の体験的社会科研修旅行
研修内容については、2019年度東村山市内のある公立中学校で
私が担当していた2学年の
地理的分野、歴史的分野の授業の年間指導計画の中心部分にあたる
主に2学期の単元を対象とした。
はじめに社会科の目標(全体・地理的分野・歴史的分野)の一つ一つを確認した。
その目標に沿って授業づくりに直接役立つ内容の
必要項目のチェックリストを作り、
それに見合った研修の目的地や
コース設定、事前研究にも力を注いだ。
その結果、夏休みの5日間という短い日数の研修期間
(8月19日~23日)だったにもかかわらず
社会科教師に必要な授業改善や授業力向上のための研修のエッセンスを
盛り込む内容にすることができた。
夏休み5日間の体験的社会科研修
夏休み5日間の研修の成果を1~7にまとめた。
1.2学期からは2学年の授業は地理的分野では近畿地方から関東地方にかけて、
歴史的分野は江戸時代から明治時代までが対象となる。
その多くの部分を時間的空間的にカバーすることができた。
特に今回は太平洋ベルト地帯の中核部分の人口100万人以上の大都市でもある
神戸、大阪、京都、名古屋、横浜、川崎、東京の全てを二日間で廻ることによっ 様々な意味で影響力を持つこれらの地域の地域的特色やそれぞれの大都市の性格、 共通点や相違点、過密化の問題、有機的関連が把握できたこと、
特に教科書に載っていない外国人居留地の重要性を再認識できたこと。
そして近世、近現代の時代を大観するということが
どのようなことなのかがわかるようになってきたこと。
2.授業であつかう社会的事象に関する生きた知識と
最新情報は教師自らが現地に赴いて実際に歩いて発見して
手に入れることが最適であること。
3.今回は社会科教師として美的感性を磨くことをテーマの一つにしたが
見学、鑑賞して改めてその大切さが身に染みてわかったこと。
4.各博物館・資料館で購入したガイドブックや
入手した資料は近世・近代・現代史の授業で使える生きた資料として
大いに役立つことがわかったこと。(特に江戸東京博物館、横浜開港資料館)
5.充実した観光旅行とは生きた地理や歴史の生涯学習そのものであるということがわ かったこと。
6.地歴融合の考えを活かした授業をどのようにすすめたら良いかの大きなヒントが得られたこと。
7.机上の世界では味わえない未知の世界の発見の連続で、視野が広がり、社会科の専門知識を深め、心の充電ができたこと。